先週、YouTube動画で「お金と財運」というタイトルでフリートークをしてみました。
お金は人生を狂わせるとよく言ったものですが、本来お金が持つ意味を理解すると振り回されずに済むところがあると思います。
算命学の視点から見るお金の考え方を、分かりやすく解説していますのでこちらの動画も良かったらご覧ください。
さて、先日行った旅で、お金ってなんだろう?と改めて考えさせられる体験をしました。今回のブログは、旅体験を含めて綴っていきます。
私は50代前半の人間です。
ちょうど私の年齢って、大きな時代の流れに挟まれた世代だと思っています。
私が社会人になった20歳の頃は、いわゆるバブルは弾けた後なのですが、それでもまだ好景気の残り香がありました。お洋服の値段なんてとても
高くて、DCブランド全盛期でした。
バブルが弾けたといっても、まだ一般庶民には遠い感覚と次元のお話だなといったところです。
しかしここから時代は急変していくのです。
デフレがスタートし、日本は長い長い経済停滞期に突入します。
質が良い服は高い、という概念を吹き飛ばす、安くて質が良いコンセプトの洋服が誕生します。
ファーストリテイリングを打ち出したUNIQLOの柳井さんって、やっぱり時代を読む力があるんだなと思います。
1990年辺りから本格的に、商品の返品や交換が自由、高品質低価格で調達するモデルを構築しました。
ほぼ同時期にスタートした事業として、対照的な事例をご紹介します。
先日、淡島ホテルというところに宿泊してきました。
沼津市の無人島に建っているリゾートホテルなのですが、目の前に駿河湾と富士山というロケーション。無人島なので、船でないと行けない立地です。
創業当初は銀行のVIP接待用という位置付けの会員制ホテルで、フランスのシラク大統領も訪問したことがあるそうです。
当時のロビーには、ゴーギャンの絵画が並ぶ豪華さで、全60室は全てスイートルームです。
確かに宿泊してみて分かるのですが、無駄に豪華というか(笑)
アンティークな室内鍵なのに、オートロックというこだわり。
緩やかなアーチ状の廊下、天井は平らではなく段差があり、木の扉、大理石の床、室内バスルームも全て大理石、陶器のバスタブ、アート作品と壺まで室内に置いてあり。
こういう細部までこだわるところに、お金に糸目をつけない建築設計の凄さを感じました。
現代もいろんな高級ホテルが建築されていると思いますが、ここまで贅を尽くした建て方自体がもう無理なのではないかと思います。
ホテルのお庭には、イタリアのカラーラから運んできた大理石で創作した巨大アートが置いてあり。
絵画や彫刻、オブジェに至るまで、ロビーにもおびただしい数のアートが飾られています。尋常じゃない数です。
おそらくバブル時期に創業者が収集した作品達なのでしょう。
当時は特別な人しか泊まれなかった超高級リゾートホテル。
コストダウンという概念が無い時代が確かに日本にも存在していて。
その勢いで計画しスタートしたホテル事業だったと思いますが、ここから日本は長い長い経済停滞期に入ります。
おそらく経営自体は厳しい状況が続いたのだと思います。
UNIQLOの路線と正反対の展開でスタートしたホテル事業ですが。
時代に翻弄された悲哀は感じるものの、本物の材料を使った建築物、アート作品は色褪せることがないことも教えてくれました。
私達がこだわっているお金って。
同じお札、硬貨でも、時代によって価値が全く違うという事実を、私達はもっともっと知った方が良いと思います。
たった今、自分のために、心が動くことに、お金を使いたいものです。
本当に偶然、1週間前に海の見える部屋ならどこでも良いと思って予約を入れたホテルでした。
海が見たいというインスピレーションに従って行動した結果、ものすごい体験をさせていただきました。
あまりの豪華さに、停滞気味の私の心がざわついたのがはっきりとわかりました(笑)
心を動かしたい!その一心で出かけた旅でしたが、その目的は見事に達成できたなと思っています。
淡島ホテルは、親会社の不祥事により紆余曲折ゴタゴタがあり。
一度破産したものの、もう一度立て直して営業をスタートさせたそうです。
当時からずっといらっしゃるのかなと思う年配のスタッフさんを始め。
笑顔の素敵な素晴らしいおもてなしをしていただきました。
このホテルを終わらせたくない信念と、ホテルマンのプロとしての誇りを感じました。
一度泊まってみる価値大の素晴らしいホテルです!